補足資料 — 2/27 キックオフMTG

PWA vs ネイティブアプリ
どちらで提供するか

飲食店向けリピーターアプリを提供するにあたり、
「PWA(ウェブアプリ)」と「ネイティブアプリ(ストア公開)」の
違い・コスト・メリットを整理した資料です。

結論から言うと

飲食店の来店客向けアプリは PWA(ウェブアプリ)で十分です。
お客さんは目の前のQRコードを読み取って使うだけなので、App Storeに載っている必要がありません。
PWAなら island80側のランニングコストはほぼゼロ。利益率が最大化できます。
「ストアに載せたい」というクライアントがいれば、オプションとして追加料金で対応すればOKです。

そもそも何が違うのか

PWA

PWA(ウェブアプリ)

ブラウザで動くWebサイトだけど、スマホアプリのような見た目と操作感を持つもの。 QRコードを読み取るだけで使える。ホーム画面にも追加可能。

  • App Storeの審査が不要
  • QRコードで即アクセス
  • インストール不要(ホーム追加は任意)
  • ブラウザがあれば誰でも使える
  • アップデートは即時反映(再ダウンロード不要)
  • 開発コスト・維持コストが圧倒的に安い
ネイティブアプリ

ネイティブアプリ(ストア公開)

App Store / Google Playに公開する、いわゆる普通の「アプリ」。 ダウンロード&インストールして使う。

  • App Store / Google Playに掲載される
  • プッシュ通知の到達率がやや高い
  • ストアのレビューが信用に繋がることも
  • Apple / Google の審査が必要
  • アップデートのたびに審査が入る
  • 開発・維持コストが高い

island80側のコスト比較

クライアントへの請求額ではなく、こちら側のインフラ・維持コストの比較です。 この差がそのまま利益率の差になります。

費目 PWAのみ
(Cloudflare)
PWA +
Google Play
PWA +
両ストア
ホスティング・インフラ
ホスティング 0円 0円 0円
ドメイン 約1,500円/年 約1,500円/年 約1,500円/年
SSL証明書 0円(Cloudflare無料) 0円 0円
バックエンド処理
会員・ポイント・クーポン等の動的機能
約770円/月($5) 約770円/月($5) 約770円/月($5)
実装リソース(AIエージェント)
Claude Code Max 20x × 2
制作・保守を担うAIエージェント
約62,000円/月($400) 約62,000円/月($400) 約62,000円/月($400)
ストア関連
Google Play 登録 不要 約3,800円(初回のみ) 約3,800円(初回のみ)
Apple Developer Program 不要 不要 約15,000円/年
Apple手数料(アプリ内課金) 不要 不要 売上の15〜30%
年間合計
初年度 約755,000円 約759,000円 約774,000円
2年目以降 約755,000円 約755,000円 約770,000円
うちAIエージェント 約744,000円/年(全パターン共通・固定費)
補足: Cloudflare Pagesは無料プランでも帯域幅無制限・サイト数無制限。商用利用もOK。 サブドメインで店舗ごとに分ける(例: fujina.island80app.com)構成なら、何店舗増えてもドメイン代は変わりません。 開発費はClaude Codeで自社制作するため0円。上記はインフラコストのみです。

バックエンド費用について: HTMLを表示するだけなら0円だが、会員登録・ポイント・クーポン等の「動く機能」にはCloudflare Workersが必要(月$5〜)。 ただし月$5で1,000万リクエスト込みなので、飲食店数十店舗規模なら十分。それでも年間約1万円の世界。

AIエージェント(実装リソース)について: 人件費に相当するのがClaude Code(Max 20x)× 2体分。月$400(約62,000円)。 これはisland80の全事業で共有する固定費であり、クライアントが増えても変わらない。 従来の制作会社であれば人件費だけで月数十万〜数百万円かかるところを、AIエージェントで圧縮しているのがisland80の原価構造の核。

PWAが飲食店に最適な理由

📷

QRコードで即使える

テーブルやレジ横にQRコードを置くだけ。お客さんはスマホで読み取ればすぐ使える。ダウンロードの手間がない。

💰

ランニングコストほぼゼロ

Cloudflare Pages上で動かせばホスティング費0円。何店舗増えても追加コストはほぼ変わらない。利益率が最大化する。

即座にアップデート

機能追加やバグ修正をしたら即反映。App Storeの審査待ち(数日〜2週間)が不要。クライアントの再ダウンロードも不要。

🔧

1つの基盤で複数店舗

マルチテナント構成にすれば、1つのアプリ基盤で何十店舗でも運用可能。店舗が増えるほど利益率が上がるモデル。

📱

ホーム画面にも追加可能

PWAはスマホのホーム画面にアイコンを追加できる。見た目はネイティブアプリとほぼ変わらない。

🔒

審査リスクがない

Appleの審査はルールが頻繁に変わり、リジェクト(却下)されることも。PWAならこのリスクがゼロ。

ネイティブアプリが必要なケース

🏪

「App Storeに載せたい」という要望

クライアントの中には「ストアに載っている=ちゃんとしたもの」と感じる方もいる。ブランドイメージを重視する場合のオプション。

🔔

プッシュ通知の到達率

ネイティブアプリのプッシュ通知はPWAより到達率が若干高い。ただしiOS 16.4以降、PWAでもプッシュ通知に対応済み。Apple Developer Programへの加入も不要(WebKit公式ブログで明記)。ホーム画面に追加していることが条件。

🔍

ストア検索からの流入

App Store / Google Playで検索して見つけてもらえる可能性がある。ただし飲食店アプリの場合、この流入はほぼ期待できない。

💻

端末の高度な機能

Bluetooth、NFC、バックグラウンド処理など、PWAでは対応できない機能が必要な場合。飲食店のクーポン・ポイントアプリでは通常不要。

重要: 上記のメリットがある一方、ネイティブアプリにするとストア公開費用・審査対応の手間が確実に増えます。 飲食店アプリの場合、来店客がQRコードでアクセスする使い方がメインなので、ストアに載っている必要性は低い。 必要なクライアントにだけオプション(追加料金)で提供するのが合理的です。
Apple審査ガイドライン 4.2.6 に注意:
Appleはテンプレートから量産されたアプリを明確に却下すると規定しています。 つまり「同じテンプレートで、A店用アプリ・B店用アプリ…と量産してisland80名義でApp Storeに出す」方式は通りません。

Appleが認めるやり方は2つだけ:
① 各店舗(コンテンツ提供者)が自分の名義で直接提出する → クライアントごとにApple Developer登録(年$99)が必要
② 1本の集合アプリにする → 「island80アプリ」として1本出し、中で店舗を切り替える方式(リピつく等の既存SaaSと同じ構造)

出典: Apple App Store Review Guidelines Section 4.2.6 / 4.3

なぜ業者は「アプリ」を売りたがるのか

1

「アプリ」の方が高く売れるから

「御社専用のアプリを作ります」と言えば、初期費用で数十万〜百万単位の見積もりが出せる。 PWAなら実質数万円で作れるものでも、「アプリ」と呼ぶだけで価格が跳ね上がる。 開発会社にとってはPWAを正直に提案するメリットがない。

2

月額保守費を取りやすいから

ストアに公開すると、OSアップデート対応・審査対応・証明書の更新など、 やることが増える。これを理由に月額保守費(2〜5万円/月)を正当化できる。 PWAなら保守はほぼ不要なので、この収益源がなくなってしまう。

3

クライアントが「アプリ=すごい」と思っているから

「App Storeに載ってる=ちゃんとしたもの」という感覚がまだ根強い。 「QRコードで開くウェブアプリです」より「御社のアプリがストアに並びます」の方が、 営業トークとして刺さりやすい。技術的な中身は同じでも、見せ方の問題。

提供モデルの提案

基本はPWAで提供し、ストア公開は希望するクライアントにだけオプションで対応する。
これが利益率を最大化しつつ、クライアントの多様なニーズに応える最適解です。

ベーシック

PWAのみ
island80側コスト
QRコードで即利用可
ホスティング費ほぼ0円
審査なし・即時更新

プレミアム

PWA + 両ストア
island80側コスト
Apple + Google両方
Apple審査対応が必要
年間約15,000円の固定費